和光版Maas問題
本当に必要ですか

和光版Maasとは
「全市民の移動の自由の確保を目標」として
現状の交通課題、将来のまちづくり、全国的な社会課題に対応したモビリティに関する事業として計画されたものです。
具体的には自動運転車両による市民・就業者への移動サービスの提供と既存交通網との連携を軸とした構想です。
和光版の目指す形
市民の様々な目的による「移動」において、出発地から目的地までの移動について、専用アプリ等により複数の交通手段(循環バスや路線バス)や移動手段(シェアサイクルなど)を組み合わせて、最適な移動手段の「検索」「予約」「決済」を一括して行うマルチモーダル型のサービス提供を想定しています。
本当に必要なのか?
国の推奨する制度を利用して、和光市に自動運転バス(MaaS)を導入しようということですが、一部国が負担してくれるとは言え、多額の予算を投入するだけのメリットはあるのでしょうか。
市の説明は
市側の説明はおおまかなことが多く、明確な回答が少ない印象です。和光市には様々な課題が残っている中、この大型事業を通すのであればそれ相応の説明が必要と考えます。
市民からの質問と回答は以下にまとめます。
質疑応答集
自動運転サービス内容(運用)に関する事項
運行頻度については、導入車両の選定にあわせて、和光市未来技術地域
実装協議会の中で検討中です。また、独自に職員輸送のためのバスを走行
されている事業者・企業とは、検討状況や協力についてヒアリングを実施
しています。
その他、企業へのタイアップは、開発を検討しているインター東部への
進出企業を含め、広くヒアリングを実施したいと考えています。
重複している路線バスについては、区間における停留所がなく、市民の利用について要望が多い路線であると把握しております。また、市内循環バスについては、当該地域付近が一番の利用者数があり、交通における需要がある地域である半面、路線自体が長大(1.4 時間)との問題があります。来年度以降に市内循環バスにおける路線の見直しを予定しておりますが、現時点で廃止の検討はしておりません。市民の皆様や、運行事業者との調整により、検討するものと考えています。
専用レーン整備等に関する事項
今後の運転手不足に備え、先端技術を活用した効率的な運行を実施したいと考えています。
その中で、自動運転車両走行による安全性を担保するため、また、定時制の確保、渋滞悪化の抑制のため、専用レーンの整備が必要と考えています。
現在測量、設計を実施中であり、ご指摘の箇所について把握しています。
専用レーン整備にあたっては、歩行者・自転車の利用・安全性には最大限配慮して設計しており、整備案がまとまり次第、説明会等によってみなさまにお示しする予定です。
高精度な GPS 機能や 3 次元地図を作成しての走行を検討しています。
他事例では、速度の制限や運転手ありの走行となっていますが、和光市では運転手なしの走行を計画しており、安全性の確保や交通量がある中での定時制の確保など、専用レーンの整備はある程度必要と感じています。
検討主体である和光市未来技術地域実装協議会のメンバーにおいても、汎用性についての意見があり、市としても将来利用を見据えた整備についても検討し、案を市民のみなさまにお示しできるようにします。
運営予定事業者の意向等を確認して整備又は設置する予定であり、市外
での設置もあり得るものとして検討中です。市内では外環下の市の占用箇
所や新倉PA地域振興施設予定箇所等を想定しております。
走行方法に関する事項
駅周辺から新倉 PA の北インター地域周辺を周回する形として考えており、1 期は整備した専用レーンでの試験走行での運行を想定している。専用レーンでの走行は自動運転による走行、専用レーン以外の箇所は運転手による有人走行と適宜切り替えての循環走行を想定しています。
外環側道を走る自動運転車両においては、法定速度で走れるような車両の導入を考えています。
自動運転サービス導入計画に関する事項
和光版 MaaS は今現在即時的な効果ではなく、今後の高齢化、技術発展等「時代に見合ったプラン」として計画検討しております。現在市民の皆様に対して「時代に見合ったプラン」として理解が及んでいないことに対しては反省し、丁寧な説明に努め、市民のみなさまの理解が得られるように推進していきます。
和光版 MaaS における検討に関しては、法令に関すること、民間技術に関することも内容として検討している関係上、検討段階においてお示しする内容が限られ、明確な回答が出来ず、ご迷惑をお掛けしてます。検討内容が決まり次第、丁寧な説明に努め、市民のみなさまの理解が得られるように推進していきます。
和光市の高齢者福祉における計画においても、健康増進、介護予防が重要課題であり、その対応策の一つとして外出機会の創出があります。和光版 MaaS は高齢者の声により策定された、高齢者福祉の計画に沿う交通施策として取り組んでいます。
実装中または実装後において、運用等に問題等が発生した場合は和光市未来技術地域実装協議会またはその後継組織等にて重要な事項の判断をするものと考えています。重要な事項における提案に関しては協議会委員の発議においてなされるものと考え、現時点では和光市からは和光市長と建設部長が委員メンバーとなっています。
まちづくりへの影響に関する事項
MaaS 検討においては市内の公共交通を含めた「移動しやすさの向上」を主題としております。広域幹線整備等における市内交通における混雑解消においては、都市計画や道路整備の内容として所管部署で検討しています。
ご指摘の通り、様々な事業が時系列で示せるような資料につきまして、庁内で調整し作成・公表できるよう努めます。
オープンイノベーションチャレンジ(小型自動運転 EV 車両の試行)に関する事項
オープンイノベーションチャレンジでの検討は、段階を分けての検討実施を予定しています。最初の段階として、市内の交通空白エリアを中心として試行するエリアの選定と実証・実装に係る費用の算出などの「仮想設計」の作成、次の段階として、選定エリアでの実証試験(市民を乗せての走行試験)、三段階目で実際に市民をのせての実装化との流れを想定しています。
オープンイノベーションチャレンジでは、令和4年2月までの「仮想設計」作成までとなっており、その先の取り組みについては、「仮想設計」の内容を精査して判断することとなります。よって、現時点で、走行台数や時期について確定してるものではありません。
小型自動運転 EV によるデマンドについては、検討を開始したばかりであり、ご指摘の高齢者の使いやすさやバリアフリーに考慮した形での検討をしていきます。
和光市の現状の課題として、バスの増便を望む声がアンケート等でも示されております。市内循環バスの利用実績からも「比較的多人数での輸送」が必要であり、デマンド交通の場合、利用時間帯の集中により、「呼んでも来ない」状況や「一定の時間帯のみ過剰の台数が必要となる」状況が想定され、今後の運転手不足との全国的課題にもぶつかる内容となることを想定しています。
また、小型自動運転 EV においては、走行スピードの制限(時速 10~15㌔)により、幹線道路や駅周辺の混雑地帯での走行に難があるものと考えております。
自動運転バスにおいては、専用レーンでの走行を重ね、技術が確立された場合は、市内循環バスでの対応・普及により市内全域での拡張性があるものと考えております。